そもそも「Steam Deck 2 は2028年」って本当?
2025年8月、海外の著名ハードウェアリーカー KeplerL2 が「Steam Deck 2 は 2028年」と発言したことで、この噂が一気に広まりました。
KeplerL2 は GPU や CPU のリーク実績が多く、ゲーマー界隈では信頼度の高い人物。ただし今回の情報は「AMD の次世代 APU(Zen 6 “Magnus”)の登場時期」を根拠にした推測であって、Valve からの公式発表ではありません。
ではなぜ Valve はこんなに時間がかかるのでしょうか。そこには Valve 特有の設計哲学があります。
Valve の考え方:「中途半端な進化なら出さない」
Valve の開発陣はずっとこういうスタンスを取っています。
「新モデルを出すなら、世代を代表する性能アップが必要。中途半端な改良では Steam Deck 2 とは呼ばない。」
2023年に出た Steam Deck OLED は、画面・バッテリー・冷却を強化した「仕上げ版」として位置づけられていて、内部性能はほぼ初代と同じ。Valve 自身も「次の数年はこのまま続ける」と明言しています。
つまり Steam Deck 2 は、Zen 6 Magnus APU のような大きな技術革新がないと出てこないということ。2028年というタイムラインは、そのサイクルを逆算した話なんですね。
▲ 現行の Steam Deck OLED 1TB。次世代機の価格高騰が見込まれる中、今買うならこれが最有力。
ちょっと待って。「Steam Deck 2」じゃなくて「Steam Machine」として来るかもしれない話
ここからが個人的にいちばん気になっているポイントです。
実は最近、ゲーマー界隈で「次の Valve ハードって、携帯機じゃなくて据え置きの Steam Machine として出てくるんじゃないか」という見方が出てきています。
Steam Machine って何?
2015年頃、Valve は Steam Machine という据え置き型のLinuxゲーミングPCを複数メーカーと一緒に発売していました。「PS4 や Xbox みたいにリビングで遊べる PC」を目指したものだったんですが……当時は SteamOS が未熟すぎて、ゲームの互換性もボロボロ。あっという間に消えていきました。
でも今は状況がまったく違います。
- SteamOS 3.x は Steam Deck で鍛えられてかなり完成度が高い。互換性も格段に向上しています
- Valve は Legion Go 2 など他社ハードへの SteamOS 提供を積極的に進めていて、OS をオープンなプラットフォームとして育てる気満々
- 小型・省電力の PC パーツが進化して、リビングに置ける小型ゲーミングPCが現実的な価格帯に入ってきた
この流れを踏まえると、Valve が狙っているのは 「PS5 や Switch みたいな”居間体験”を、Steam の広大なゲームライブラリで実現すること」 なんじゃないかなと思っています。
⚠️【2026年2月追記】メモリ高騰が、次世代機の価格に直撃しそうな件
Steam Deck 2 を楽しみにしている人には、ちょっと耳の痛い話をしておかなければなりません。
2025年末から2026年にかけて、メモリ(DRAM)と SSD の価格が前例のない水準まで高騰しています。 市場調査会社 Counter Research によると、2026年第1四半期の DRAM 価格は前四半期比で 90〜100%上昇。四半期ベースでは過去最高の上昇率です。
原因はシンプルで、生成 AI ブーム です。Samsung・SK Hynix・Micron といった大手メーカーが AI サーバー向けの高性能メモリ(HBM)の製造を最優先にしており、一般向け DRAM の供給が絞られています。この状況は 2027〜2028年頃まで続く と見られていて、タイミングがあまりにも悪い。
次世代 Valve ハードが大容量メモリと高速 SSD を積むことはほぼ確実なので、現行 Steam Deck OLED(約16万円)を大幅に上回る価格設定になる可能性は高い。据え置き型の Steam Machine になればさらにメモリ量が増えるわけで、20万円超えも十分ありえます。
「待てば待つほど最高のものが安く手に入る」とは言い切れない時代になってきています。
競合他社はどんどん出してくる
Valve がじっくり構えているあいだに、他のメーカーは次々と新モデルを投入しています。
Lenovo Legion Go 2 は Ryzen Z2 Extreme を搭載し、8.8インチ OLED・144Hz・最大32GB RAM・2TB SSD というスペック。現行 Steam Deck を完全に上回っています。ASUS ROG Xbox Ally も拡張性と据え置き兼用の自由度が高く、使い勝手の良さで評判です。
ただし、これらの競合機も メモリ高騰の影響をもろに受けています。2026年はポータブルゲーミングPC全体の価格帯が上がっていて、「安くて高性能」は難しい時期に入っています。
▲ Lenovo Legion Go 2。大画面・高スペックでポータブル最強クラス。品薄のため旧モデルが表示される場合あり。
▲ ASUS ROG Xbox Ally。拡張性と据え置き兼用を重視するならこちらが有力候補。
で、結局どうすればいいの?
Steam Deck 2(または Steam Machine)を待つか、それとも今動くか。メモリ高騰という新事情も加味して、選択肢を整理してみました。
| 選択肢 | メリット | デメリット |
|---|---|---|
| 2028年まで待つ | 最新スペックで飛躍的な進化が期待できる | 3年以上の待機 + メモリ高騰で20万円超えの可能性 |
| 現行 Steam Deck OLED | 今すぐ遊べる。Steamとの相性も抜群 | 次世代比で性能が見劣りする可能性 |
| 競合ポータブルPCを選ぶ | 2026年時点での最新スペックを入手可能 | 値上がりリスクあり。SteamOS 最適化は受けられない |
| ゲーミングPC(デスクトップ) | 後からメモリ増設で対応できる。拡張性◎ | 持ち運びには不向き |
| PS5 や Switch 2 | 価格が安定。専用設計で遊びやすい | Steam のライブラリとは別世界 |
「PS5 か Switch 2 を買っておく」という選択肢が意外と正解かも
Steam Machine 仮説が当たっていて、価格が20万円前後になるとしたら…正直、同じお金で PS5 や Switch 2 を買う方が賢いケースも出てきます。
特に「据え置きでサクッと遊びたい」というニーズなら、専用設計で最適化されている家庭用ゲーム機のほうが快適だったりします。Steam Deck ユーザーがわりと PS5 も持っているのは、そういう理由だったりするんですよね。
▲ PlayStation 5。価格が安定していて専用タイトルも充実。Steam Machine 待ちの間の選択肢として有力。
▲ Nintendo Switch 2。携帯・据え置き両対応。「外でも遊びたい」なら Steam Deck の代替としてかなり現実的。
まとめ
「Steam Deck 2 は 2028年」という噂はまだ確定ではないし、そもそも次に出てくるのが 携帯機なのか据え置きの Steam Machine なのか という点からして謎に包まれています。そこにメモリ高騰という追い打ちがあるので、価格への期待はあまりしない方がよさそうです。
ゲームって本来、今この瞬間を楽しむものだと思うので……2028年まで待つより、今の手持ちで楽しむ方が豊かだったりするかもしれません。自分のプレイスタイルと予算と相談しながら、納得のいく選択を!















